YAMATETSU見聞録

史跡探訪と旅行、その他読書雑感等 ~明日になれば明日の風が吹く~

2020年05月

南朝全史 大覚寺統から後南朝へ

9784065187746_2
【内容情報】(出版社より)
謎多き南朝。その実像は、政治・文化的実体をともなった本格政権だった!

大動乱の時代として日本史に深く刻まれた南北朝時代。しかし南朝の実像は謎に包まれてきた。
室町幕府に対し劣勢に立ちながら、吉野山中に長きにわたり存続できたのはなぜか。
厖大な史料を博捜し、政治・文化的実体をもつ本格政権としての南朝に光を当て、
起源である鎌倉時代の大覚寺統から後南朝まで「もうひとつの朝廷」三百年を描き切る決定版。

【本書より】
本書は、こうした南朝研究の課題と研究手法上の特殊性をふまえて、南朝の前史から説き始め、ピークというべき建武の新政、その後身としての南朝をへて、北朝に吸収された後の抵抗運動としての後南朝の段階をふくめた、いわば南朝の全部をひっくるめた総合的な叙述をすることを目指している。そうすることによって、南朝をつらぬく原理というか、真っすぐ通った一本の柱のようなものの存在を明らかにすることができる。

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あらためて南朝の歴史を俯瞰するために読了★
今後は「後南朝」を探究していこうかと思案中です。

執権 北条氏と鎌倉幕府

9784065175736_2
【内容情報】(出版社より)
【2022年NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」 主演小栗旬が演じる北条義時のことがよくわかる!】

北条氏はなぜ将軍にならなかったのか。
なぜ鎌倉武士たちはあれほどに抗争を繰り返したのか。
執権政治、得宗専制を成立せしめた論理と政治構造とは。

承久の乱を制し、執権への権力集中を成し遂げた義時と、蒙古侵略による危機の中、得宗による独裁体制を築いた時宗。
この二人を軸にして、これまでになく明快に鎌倉幕府の政治史を見通す画期的論考!

【本書より】
・鎌倉北条氏は、そもそもどのような家であったのか。
・「得宗」とは、いったいどういう意味なのか。
・これは事実自体がほとんど知られていないが、鎌倉将軍には実は四人目の源氏将軍が存在した。第七代将軍源惟康がその人である。鎌倉幕府が空前の強敵蒙古帝国と対峙したこの時期、なぜ鎌倉幕府は源氏の将軍を戴いていたのであろうか。
ーこれらの問題を追究するためには、どのような方法が有効なのであろうか。
まず、鎌倉幕府の通史や北条氏歴代の伝記を書くつもりはない。なぜならば、この本は北条氏という「一族の物語」ではなく、「一族の物語」の底を流れる「基調低音」を書くことが目的だと思うからである。表面的に幕府や北条氏の歴史をなぞっても、我々が求める答には辿り着けないはずである。
そこで私は鎌倉北条氏歴代のなかからキー・マンとして二人の「執権」を選んだ。承久の乱で仲恭天皇を廃位し後鳥羽・土御門・順徳の三上皇を配流(流刑)した「究極の朝敵」、第二代執権北条義時と、蒙古帝国の侵略を撃退した「救国の英雄」第八代執権、北条時宗である。
世間一般の評価に極端な隔りのあるこの高祖父(ひいひいおじいさん)と玄孫(ひいひいまご)の人生に注目することにより、答に迫りたいと考える。
この試みが成功し、見事、解答に至れるかどうかは、わからない。「とりあえず付き合ってやるか?」と思った読者と共に旅に出るとしよう。
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執権という存在を、あらためて確認してみました(=^・^=)

足利義昭と織田信長 (中世武士選書)

9784864032599
徐々にすれちがう二人の思惑。義昭はほんとうに信長の操り人形だったのか。「天下」を巡る二人の関係をていねいに分析し、最新の研究成果から義昭政権の権力構造に迫る!
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キーワードは「天下静謐」
上洛初期の義昭と信長は畿内周辺および近国の治安秩序維持を目指していたとのこと。
後に発生する「信長包囲網」(元亀4年)については、義昭主導ではないようです。

【参考】特別展:室町将軍 - 戦乱と美の足利十五代 - (九州国立博物館)~福岡散歩1~

日本中世への招待

9784022950574
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
戦の世における、人々の日常生活とは?山伏や陰陽師などにより祈祷が捧げられた出産、口を開けて舌を出したり、唾を飛ばすことを戒める武家の家訓、死傷者まで出た、子どもの日の石合戦、現代と変わらない、年長者による説教と自慢話…。知られざる、中世日本人の姿に迫る!

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 人生の歴史学(中世の家族/中世の教育/中世の生老病死)/第2部 交流の歴史学(中世の宴会/中世の寺社めぐり/中世の誕生日会/中世のお正月/中世の外国人 ほか)/付録 さらに中世を知りたい人のためのブックガイド

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奥が深い中世・・・そして庶民の生活の一端を知ることができました。

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